Trends in Glycoscience and Glycotechnology
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グリコシル化反応の計算化学
Hiroko SatohTomoo Nukada
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2014 年 26 巻 147 号 p. 11-27

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抄録

グリコシル化反応は、グリコシド結合を形成し糖鎖を生成する化学反応であり、グライコサイエンスにおける重要な化学反応の1つである。この糖鎖合成における鍵反応のメカニズムを理解することは、生体内におけるグリコシル化反応についての洞察を深めるだけでなく、合理的な戦略に基づいた化学合成技術の発展にも貢献すると期待される。本稿では、グリコシル化の反応機構に関する研究について、計算化学的アプローチによる取組みに焦点をあてて概説する。具体的には、本反応機構についての理論的研究の中で、一般に広く議論されている、隣接基関与、溶媒効果、立体電子効果に絡んだ 研究について紹介する。また、糖供与体の立体配座が、その化学反応性や立体選択性に与える影響や、ピラノシド環のエキソ開裂反応とエンド開裂反応についてなされている議論についても述べる。

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© 2014 FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
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