2022 年 34 巻 202 号 p. J107-J111
Aspergillus niger由来のセルラーゼ(EC. 3.2.1.4)は、エンド-βキシロシダーゼ活性を有する。この酵素は、プロテオグリカンをプロテアーゼ処理して得られたペプチドグリカンのコアペプチドとグリコサミノグリカンの間の橋渡し構造中のキシロース–セリン結合に作用して、還元末端にキシロースをもつグリコサミノグリカンを遊離する。この活性を利用して、ペプチドグリカンからグリコサミノグリカンを無傷で切り出すことにより、長鎖のグリコサミノグリカンの分析が可能である。本ミニレビューでは、セルラーゼのもつエンド-βキシロシダーゼ活性とその利用について紹介する。