Trends in Glycoscience and Glycotechnology
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糖鎖付加カルシトニンの立体構造と生理活性
Mizuka TagashiraHideki IijimaKazunori Toma
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2001 年 13 巻 72 号 p. 373-383

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抄録

カルシトニンをモデルペプチドとして、それに糖鎖を付加することにより、糖鎖の構造や結合位置が、ペプチドの立体構造や生理活性に及ぼす影響を系統的に解析した。N-結合型糖鎖を付加した場合、立体構造には変化を与えなかったが、生理活性は主に糖鎖の構造によって変化することが明らかとなり、O-結合型糖鎖を付加した場合には、立体構造も生理活性も糖鎖の結合位置に依存した変化を受けることが明らかになった。糖鎖が、その構造や結合位置に依存して、ペプチドの立体構造や生理活性に影響を及ぼすことが系統的に示されたこれらの結果は、糖鎖を生理活性ペプチドの開発等に応用する際の指針になると考えられる。

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© FCCA, Forum; Carbohydrates Coming of Age
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