日本外科系連合学会誌
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症例報告
穿孔性腹膜炎を契機に診断されたⅡ型腸管症関連T細胞性リンパ腫の1例
福島 尚子青木 寛明伊藤 隆介吉田 和彦矢永 勝彦
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キーワード: 小腸, T細胞リンパ腫, 穿孔
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2018 年 43 巻 4 号 p. 622-628

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抄録

胃潰瘍,糖尿病の既往のある55歳男性.突然の左側腹部痛を主訴に救急受診した.CTで腹腔内に遊離ガス,腹水,近位空腸に壁肥厚と腸管の脂肪織混濁を認め,穿孔性腹膜炎の診断で,緊急開腹手術を施行した.Treitz靱帯より約20cmの空腸に穿孔を伴う80mm×40mmの赤色調のType2腫瘤を認め,穿孔部周囲に約1cmの円形の小腫瘤性病変を伴っており小腸部分切除を施行した.病理組織学的検査では異形細胞のびまん性浸潤を認め,免疫組織学的にはCD3+,CD4+,CD8+,CD56+,CD5−,CD20−,granzymeB+/−,TIA-1+であり,Ⅱ型腸管症関連T細胞リンパ腫と診断した.比較的なⅡ型腸管症関連T細胞リンパ腫を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.

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© 2018 日本外科系連合学会
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