地球環境問題としてのフロン問題は, 1992年11月に開催された議定書第4回締約国会合において, CFCの1996年全廃等既存規制物質の全廃前倒し, HCFC, HBFCおよび臭化メチルを規制物質に追加等の厳しい規制処置が定められて以来, わが国でもオゾン層保護法の改正, 生産制限, 代替フロンへの切り替え, フロンの回収・再利用・破壊の促進等様々な施策がとられている。
このような情勢を踏まえ, 本論文では, フロン規制の国際的な規制処置とこれに対応して, 国内における対応と課題について整理し, とくに回収・再利用の促進に関するモデル事業, 破壊技術の開発状況について概説した。