日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
胸水として経過観察されたsolitary fibrous tumorの1例
宇野 耕平秋葉 直志丸島 秀樹柳澤 暁森川 利昭大木 隆生
著者情報
ジャーナル フリー

2013 年 74 巻 2 号 p. 376-379

詳細
抄録

症例は72歳の女性.胆嚢ポリープの経過観察中の腹部CTおよび腹部超音波検査で,右胸水を指摘された.自覚症状はなく,経過観察を受けていたが,2年後の腹部CT検査で増大傾向を認めたため,胸部造影CT検査を施行した.異常陰影内に造影効果を伴う充実成分が疑われ,診断と治療を兼ねて胸腔鏡手術を施行した.胸腔内に右肺下葉から懸垂する腫瘤を認め切除した.病理診断はsolitary fibrous tumorであった.今回,横隔膜部に異常陰影を認めながら胸水として経過観察をしたsolitary fibrous tumorの1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告した.

著者関連情報
© 2013 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top