日本臨床外科学会雑誌
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直腸カルチノイドに併存した同時性3重複癌の1例
塚本 俊輔山本 哲久大澤 俊也森田 博義岸田 由起子薬丸 一洋関川 敬義
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キーワード: 重複癌, 3重複癌
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2005 年 66 巻 12 号 p. 3095-3098

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抄録

近年,重複癌の報告は増加傾向にあり,診断技術の進歩や癌の予後改善によるものと考えられている.しかし,カルチノイドに重複癌が同時に発生した症例は未だ少ない.今回,直腸カルチノイドにS状結腸癌,胃癌,前立腺癌の同時性3重複癌が併存した症例を経験した. 67歳,男性,平成14年7月に内痔核の術前精査中,直腸カルチノイドが判明し内視鏡的切除術を施行した.同時にS状結腸癌を認めたためさらに全身精査を行ったところ胃癌も認めた.平成14年10月にS状結腸切除術,幽門側胃切除術を施行した.術後経過観察中にPSAの上昇を認め,平成15年2月に前立腺針生検にて前立腺癌を認めた.前立腺癌に対しては現在ホルモン療法中である.カルチノイドに3重複癌が併存した症例は極めて稀であるため報告する.

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