RADIOISOTOPES
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悪性腫瘍親和性ラジオアイソトープ標識化合物の開発 (第2報)
―6-131l-purineについて―
前田 辰夫小牧 専一郎鴨井 逸馬小島 正治永尾 公一郎
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1969 年 18 巻 10 号 p. 432-436

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抄録

Na131 Iと6-iodopurineとの交換反応によって, 初めて6-iodopurine-131Iを合成し, それのマウス体内分布をしらべた。合成した6-131IPは0.42mCi/mg (0.52mCi/ml) であり, その収率は52%であった。また, 放射線分解は25日後ではみられなかった。担がんマウス (エールリッヒ腫瘍) における分布は胃および腫瘍に多くみとめられた。とくに, 腫瘍には腹腔内注射後2時間で多くみとめられた。また, オートラジオグラフィで, 間質, 血管内のほか, 腫瘍細胞内への取りこみが認められ, とくに腫瘍細胞の核に取りこまれていた。
悪性腫瘍のimage visualizationのためのRI標識化合物開発に希望を与えるものである。

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