日本では、平均寿命の延長に伴い仕事や子育てを終えた後をいかに過ごすかが課題となっている。7割を超える高齢者が住み慣れた地域・自宅での生活の継続を希望しており、そのためには社会的関係性の確保、高齢者の社会参加が重要とされている。そこで、75歳以上になっても地域の中で生活し、社会との関係を保てている75歳以上の高齢者、男女 10名ずつを対象にインタビューを行い、逐語化してコード分析を行った。 その結果、退職後に地域に知り合いのいない人は、自治会活動への参加が契機となり、個人活動や趣味活動などの社会的ネットワークが構築・拡大していることがわかった。また、1ヵ月以内に次の予定が決まっていることも継続要因の1つであった。 今後は、生活機能が維持できているのに社会参加をしていない方々へのインタビューを行うことで、両者の違いやその要因を明らかにしていきたい。