食品衛生学雑誌
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テトラエチルホウ酸ナトリウムを用いるエチル誘導体化によるプラスチック製品中の有機スズ化合物の一斉分析
大野 浩之鈴木 昌子中島 重人青山 大器三谷 一憲
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2002 年 43 巻 4 号 p. 208-214

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抄録

食品用器具・容器包装などに使用されるポリ塩化ビニル(PVC)やシリコーン樹脂のプラスチック製品に含有する有機スズ化合物9種類の一斉分析法を検討した.試料を塩酸酸性下で溶媒抽出し,濃縮及び遠心分離によって前処理した後,テトラエチルホウ酸ナトリウムによるエチル誘導体化を行い,GC/MS (SIM)で測定することによって,簡便かつ精度の高い方法を確立した.本法を用い,80検体の含有量を調査したところ,PVC製の食品用容器,手袋,注ぎ口,ホース,パイプの37検体からジオクチルスズ化合物など8種類の有機スズ化合物が検出された.

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© 2002 公益社団法人 日本食品衛生学会
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