自然保護助成基金助成成果報告書
Online ISSN : 2189-7727
Print ISSN : 2432-0943
第4期協力型助成 国際的プログラムに関する助成
白神山地ブナ林の100年モニタリング ―世界遺産白神山地ブナ林モニタリング調査会―
中静 透石田 清蒔田 明史石橋 史朗赤田 辰治神林 友広齋藤 宗勝松井 淳神 真波中山 隆志平川 久仁夫野原 七恵渡辺 陽平大野 美涼
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2021 年 30 巻 p. 102-111

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抄録

白神山地世界遺産核心地域に分布する典型的でかつ構造の異なる3つのタイプのブナ林について,動態と更新に関するモニタリングを1999年から行っている.調査は,研究者,地域市民ボランティアや学生ボランティアにより行われており2020年で22年目となる.2019-2020年度も調査を継続したが,2020年は新型コロナウィルスの感染拡大により調査を縮小した.20年間で胸高断面積は増加していたが,森林構造の変化はプロットごとに異なっていた.また,2018年には2000年以来最大と考えられるブナの種子生産があり,2019年には大量の当年生実生が発生した.種子生産量,実生発生量ともに,標高の低い場所では少ない傾向があった.モニタリングの長期継続のために,設定の見直しやマニュアル改訂,新規参加者の募集などを行った.

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© 2021 本論文著者
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