日本食品科学工学会誌
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Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus IFO13953で発酵させた発酵乳から分離された抗酸化ペプチド
工藤 康文松田 茂樹井越 敬司沖 智之
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2001 年 48 巻 1 号 p. 44-50

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抄録

Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus IFO 13953で発酵させた発酵乳から,Sephadex LH-20ゲルろ過クロマトグラフィーおよびODS逆相クロマトグラフィーを用いて抗酸化能を有するペプチドを単離した.さらに,そのペプチドの同定を質量分析計およびアミノ酸シーケンサーを用いて行った.そのペプチドのアミノ酸配列は,11のアミノ酸残基からなり,Ala-Arg-His-Pro-His-Pro-His-Leu-Ser-Phe-Metの配列であった.この配列が原料である脱脂乳のκ-カゼインの96-106番目のアミノ酸配列と一致したことから,この抗酸化ペプチドは,IFO13953の乳酸発酵により生じたペプチドであると判断された.このペプチドのDPPHラジカル消去活性は弱かったが,β-カロテン退色法においてはBHTよりも約5倍強い抗酸化能を示した.

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