様々な傷害をもつトマトを対象に,全面計測を行う画像処理システムを構築し,傷害の計測実験を行った結果,以下の知見が得られた.
1)果頂面に関しては,花落ちおよび一般キズの傷害共にほぼ良好な判定結果が得られた.
2)側面に関しては,チャックおよび一般キズの傷害共に良好な判定結果が得られたものの,チャックのより厳密な計測のためには,上面画像と側面画像の結合を計るアルゴリズムの検討が必要と考えられた.
3)ガク面に関しては,ガクの寸法,形状,鮮度等によって正確なガクの認識が困難な場合も見られた.同時に傷害の種類,程度を認識するためにも,解像度,分解能などの高精度化,ソフトウェアの改良などが望まれた.