2013 年 8 巻 2 号 p. 280-285
【目的】介護老人福祉施設, 介護老人保健施設, 介護療養型医療施設(以下, 介護保険3 施設) における胃瘻の医療処置を受けている利用者の割合と, その割合が2007年から2010年で増加したかを明らかにする. 【方法】厚生労働省が2007年と2010年に行った全国調査の公表データをもとに, 施設種別ごと, 要介護度別ごとに, 介護保険3 施設内で行われた胃瘻の医療処置を受けた者の対在所者割合を算出した. 【結果】胃瘻の利用者割合は, 2007年, 2010年おのおの, 介護老人福祉施設で5.8%, 8.1%, 介護老人保健施設で3.9%, 5.9%, 介護療養型医療施設で18.4%, 26.1%であった. 介護保険3 施設共に, 要介護度3 以上の利用者で胃瘻の利用者割合は増加した. 【結論】2007年から2010 年にかけて, 介護保険施設内における胃瘻利用者は要介護度3 以上で増加した.