日本畜産学会報
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ヤギ精子の呼吸と運動におよぼすpH, 精子濃度,洗浄および基質濃度の影響について
福原 利一西川 義正
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1973 年 44 巻 5 号 p. 266-270

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抄録

ワールブルグ検圧法によって,37°Cにおける射出ヤギ精子の呼吸と運動におよぼすpH,精子濃度,洗浄および基質濃度の影響について検討した結果,つぎのような知見をえた.1. ヤギ精子の呼吸に至適なpHは7.2~7.5であり,運動に至適なpHは7.0~7.2であった.2. 精子濃度が0.5~4.0×108/ml.の範囲では,Z02値には差がみられなかった.3. 射出ヤギ精子の呼吸ならびに運動におよぼす基質添加の影響をしらべるには,採取精液の1回洗浄では不十分で,2回洗浄して供用する必要がある.4. ヤギ精子の基質酸化をしらべるのに至適な基質濃度は,10-2~5×10-2Mであった.

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