2018 年 3 巻 p. 30-37
マイクロ波ロケットなどのビーム推進打ち上げ機の実現には高効率のエネルギービーム伝送技術が不可欠である.本研究ではその方法としてアクティブフェーズドアレイ送電アンテナによるミリ波のビーム径制御を検討した.飛行高度に合わせて発信アンテナの焦点距離を変化させ,機体側の受電アンテナを小さく保ちつつ高効率な送電を行おうとするものである.電磁波伝播解析の結果,広い高度領域にわたり高伝送効率が得られ,アクティブフェーズドアレイアンテナを採用しない場合に比べ,地上システムに必要なミリ波出力は1/15程度となった.