四日市大学環境情報論集
Online ISSN : 2433-4669
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開発途上国支援のあり方 : 四日市大学・ICETT協同プログラム(CTI国内ワークショップ)の事例研究
新田 義孝真下 英人
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2008 年 11 巻 2 号 p. 89-95

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抄録

2007年9月27日,エネルギー効率に関するCTI国内ワークショップ(Climate Technology Initiative Workshop)の一環として,四日市大学は, (財)国際環境技術移転研究センター(ICETT)と共催で共同プログラムを実施した。今回の新しい試みは,四日市大学に学ぶ留学生と日本人学生が参加したことで,特にワークショップに参加した東南アジアからの研修生と同じ国の出身の留学生が日本に住んでいる経験をワークショップならびに昼食時に話して意見交換を行ったことにある。ワークショップでは,四日市公害についても触れ,国や三重県による公害規制が,企業の公害対策にどのように作用したか,その結果,公害病患者の発生数がどのように推移したかを詳細に伝えた武本行正教授の講義は研修生の注目を浴びた。加えて,脱硫装置を導入してその副産物である脱硫石膏を施用するとアルカリ土壌改良が可能になり,その結果農業生産が数割増えた天津での事例を大倉克己教授が講義し,環境対策が経済的にプラスの効果を生む可能性があることが注目を集めた。本論文は,四日市大學とICETTの共催による相乗効果について考察する。

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© 2008 四日市大学
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