2020 年 39 巻 39 号 p. 130-142
本研究の目的は,問題解決型学習(Problem-Based Learning)を通じて,学生たちはどのような認知能力(Cognitive Skills)を養うことができたのかを検証することである。筆者らが立ち上げた松山大学経済学部「2018年度愛媛県の経済と課題」では,特定地域の経済的課題に対する問題解決型学習と振り返り支援によって,学生たちに①認知能力,「基礎的な知識・技能」,「専門性・専門知識」,「問題解決力」,「批判的思考力」と非認知能力「主体性」の涵養,②自発的学習の継続,という2つの成果が得られた。また問題解決型学習を通じて,学生たちの認知能力と非認知能力が並行して伸びていることも本研究では明らかとなった。