バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌
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偏微分方程式と積分を含んだマルチスケールモデルの数値計算
高柳 俊明
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2017 年 19 巻 1 号 p. 1-9

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抄録

数理モデルはC 型肝炎ウイルス(HCV)感染症等の医学研究分野でも広く使用されている.最近のモデル式はマルチスケールモデルまたはage-structured model と呼ばれ偏微分方程式と積分が含まれている.一般的には近似式を使用し計算しているがその近似式が常時成立するとは限らない.そのためマルチスケールモデルまたはage-structured model を近似式に頼らず計算する方法を習得する必要があると考えられる.しかしながらそれらモデル式の近似式なしでの明確な計算方法は著者の知る限り示されていない.本論文ではHCV 感染症のマルチスケールモデルを例に数値計算方法を示した.著者が工夫した点は2 つある.1 つ目の工夫は偏微分方程式を解き,偏微分方程式を含まない式に変換したことである.2 つ目の工夫は得られた変数を配列に格納し再利用したことである.

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© 2017 Biomedical Fuzzy Systems Association
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