西日本皮膚科
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症例
Agminated Blue Nevi
今福 信一桐生 美麿古江 増隆安元 慎一郎
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2000 年 62 巻 5 号 p. 594-597

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抄録

症例は35歳の女性。生下時より右側胸部に青色斑が数個存在し,以後少しずつ増数したが自覚症状はなかった。初診時右側胸部に48×22mmの範囲に境界不明瞭で濃淡のある青黒色色素斑が認められ,その中に直径1~5mmの青色調の丘疹が散在していた。切除標本の病理組織所見は,真皮中層,特に付属器周囲に色素を有する細胞が密に集簇した部分が数ヵ所みられ,agminated blue neviと診断した。Blue nevusは通常単発性であるが,限局した部分に集簇して多発する稀な症例があり,agminated blue neviを含めて様々な名称での報告がある。これらの報告例を本例を含めて検討したところ,1)生下時または幼少期から,2)主に胸部から肩に存在し,3)大きさは不変,またはわずかに増大する程度で,4)病理組織学的にcommon typeで,5)毛嚢周囲に真皮メラノサイトとメラノファージが限局していることが多いという特徴を有していた。

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© 2000 日本皮膚科学会西部支部
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