西日本皮膚科
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研究
学校健診における皮膚検診
—北海道内の学校医に対するアンケート調査—
笹嶋 由美飯塚 一
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1991 年 53 巻 5 号 p. 982-988

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抄録

平成元年10月, 北海道内の小学校を担当している学校医259名(有効回答数133)に対し, 健康診断と皮膚検診, 内科検診におけるアトピー性皮膚炎のチェックについてアンケート調査を行った。
1) 学校医のほとんどは内科·小児科医で占められており, 皮膚科医はまったくみられなかった。
2) 92%の学校医が内科検診時に皮膚検診を行っており, また, 学校医の72%が, 内科検診時にとくに注意をして診ている項目として「皮膚疾患の有無」をあげていた。
3) 皮膚検診を行っている学校医のうち95%が, とくに注意をして診ている皮膚疾患としてアトピー性皮膚炎をあげていた。
4) 内科検診時, 93%の学校医はアトピー性皮膚炎をチェックしており, 86%はアトピー性皮膚炎は健康診断でチェックされるべきであるとしている。
5) 伝染性皮膚疾患については, 伝染性軟属腫以外チェックしている学校医は少なく, 関心はあまり高いとは言えなかった。
6) 82%の学校医は皮膚検診は必要であるとしており, その場合2次検診も含めると66%が皮膚科専門医が行うのがよいとしていた。また, 54%の学校医は, 検診は「全児童」に行うのが望ましいとしていた。
以上の調査結果より皮膚科医による皮膚検診, 学校医, 養護教諭への啓蒙など学校保健への参加が必要であると思われた。

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© 1991 日本皮膚科学会西部支部
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