1989 年 51 巻 4 号 p. 726-730
PSS患者32例に対しmicrodensitometory法(MD法)を用い, 骨粗鬆症の有無, 程度につき検索した。本法は従来の単純X-P法に比しより鋭敏で, X-P法では見逃されていた症例にも骨粗鬆症を見出し得た。PSSの骨粗鬆症は副腎皮質ホルモン剤非投与例にも認められたが, プレドニソロン総計10g以上投与群では非投与群に比し, 有意にMD高値, すなわち高度の骨粗鬆症所見が認められた。得られたMD値とPSSの臨床所見, 免疫学的所見などとの関連を比較検討したところ, 病型別ではdiffuse typeに, 免疫学的には抗SSA抗体陽性例に有意に高MD値が認められた。