日本水産学会誌
Online ISSN : 1349-998X
Print ISSN : 0021-5392
ISSN-L : 0021-5392
報文
まぐろ延縄漁業における混獲回避技術
清田 雅史横田 耕介
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 76 巻 3 号 p. 348-361

詳細
抄録

まぐろ延縄漁業におけるサメ,海鳥,海亀等の混獲回避技術を作用機構に基づき分類・解説する。延縄漁業において非漁獲対象生物が混獲され死亡に至る過程は共通しており,通常は 1)漁業と混獲生物の時空間的分布が重複する;2)混獲生物が釣餌もしくは漁獲物の存在を知覚し接近する;3)漁具と接触する;4)釣針に掛かるか漁具に絡まる;5)死亡する,という段階を経る。種々の回避技術は,この一連の過程を遮断することによって混獲生物と漁具の干渉を回避し,死亡を抑制するものであり,複数の方法の併用によって効果が高まる。

著者関連情報
© 2010 公益社団法人 日本水産学会
前の記事 次の記事
feedback
Top