2011 年 67 巻 3 号 p. I_81-I_86
施工中のトンネル坑口部に設置される防音扉の騒音低減効果は,SEA法を用いた騒音振動連成数値解析によって防音扉の周波数ごとの音圧低減効果を実用的に解析できる.しかし,数値解析の入力値として発破音の音圧スペクトルレベルが必要となるため,SEA法による数値解析は施工段階での適用に限られ,計画段階での騒音低減解析ができない課題があった.本研究では,山岳トンネルの建設現場において,トンネル縦断方向の発破音の音圧伝達状況を連続測定した.そして,総火薬量とトンネル坑内の発破音圧レベル減衰の周波数特性を分析し,この結果に基づき,発破音の音圧スペクトルレベル予測式を新たに提案し,その適用性を検証する.