2022 年 78 巻 2 号 p. I_607-I_612
カルシア改質土や製鋼スラグ混合粘性土は,固化に時間がかかる場合,上載圧が作用すると圧密しながら固化すると考えられる.本研究では,段階施工による打設を想定し,製鋼スラグ混合粘性土の養生時の上載圧載荷条件が乾燥密度とせん断強度発現に及ぼす影響を検討した.その結果,最終的な上載圧が作用するのが遅くなるほど,圧密沈下量が小さくなり,乾燥密度も小さくなった.ところが,材齢28日になると,乾燥密度の大きさによらず,最終的な上載圧に依存したせん断強度を発現することがわかった.ただし,早く最終的な上載圧に到達する方が,せん断強度の増加は早く生じていたことがわかった.