2021 年 77 巻 2 号 p. I_451-I_456
建設残土の中には薬剤を含むため汚泥として処理され,有効利用が進んでいないものがある.一方,港湾では埋立材量を十分に供給できない場合があり,製鋼スラグと混合した埋立材料として利用することが検討されている.本研究では,この混合地盤材料を水中投入した時の材料分離特性を検討した.特に,投入時の水深と材料の混合が,材料分離に与える影響を検討した.その結果,投入水深が深くなることで材料分離しやすくなる傾向が得られた.また,材料を混合することによる材料分離の低減は確認されなかった.ただし,別途行なった平面投入実験では材料分離が少なく抑えられた.このように,混合土を大量に短時間に投入すると,材料分離が低減される可能性が示された.