2019 年 75 巻 2 号 p. I_331-I_336
岩盤またはbeach rockなどの上に砂礫浜がある場合,不透過性の物体があるがゆえに波の遡上時の戻り流れおよび浸透流が変化し,前浜の堆積侵食状況に変化が現れる可能性がある.本研究では,まず沖縄本島南端に位置する米須海岸とMaldivesのHithadhoo島にある礫浜を具体例として取り上げた.米須海岸では,リーフの岩盤上に礫浜が安定的に存在していたが,Hithadhoo島では侵食によりbeach rockの露出が進んできている.しかしこのような岩盤上に載る砂礫浜の挙動ついては十分明らかとはなっていない.そこで砂浜下に岩盤がある状況を想定し,岩盤の位置と岩盤上の礫層厚を様々変えたときの前浜の侵食堆積機構について移動床2次元水理模型実験により調べた.