2021 年 77 巻 2 号 p. I_67-I_76
我が国では,道路管理者による日々の目視点検や数年に1度の路面性状調査により道路舗装の健全性が保たれている.これらの作業では,作業時間や点検費用が課題とされている.この現状に対し,近年では,走行車両に取り付けたカメラの画像から深層学習を用いて道路舗装のひび割れやポットホールといった道路損傷を検出する手法やひび割れ率を算出する手法が提案されている.しかし,これらの技術は,ひび割れの評価方法が実現場の評価方法と異なる.
本研究では,ドライブレコーダの動画像に深層学習を適用し,道路舗装のひび割れを評価する手法を考案した.そして,実証実験より,舗装点検要領における診断区分I~III相当のひび割れ評価が可能なことを確認した.