2003 年 2003 巻 738 号 p. 11-24
地震問題を定量的に解析する際, 地下構造の詳細なモデル化が必要であるが, これには限界がある. 構造の不確定性を考慮する確率モデルが代替案であり, 著者らは二つの効率的な解析手法を考案してきた. 本論文において二つの解析手法の統一的な定式化を試みる. またこの解析手法に基づいた効率的な数値計算が可能であることも示される. 確率モデルと解析手法の有効性と限界を示すため, 地震波伝播と地表地震断層を例題として取り上げ, 最新の解析結果を示し実測値と比較し議論する.