2001 年 29 巻 p. 159-169
本研究は、環境教育の国際的な変遷と日本国内における環境教育・交通教育の変遷を整理し、今後の交通・環境教育のあり方を提案ずる。さらに、小学校における「かしこい自動車の使い方を考えるプログラム」を計画的・体系的な実際の授業とともに構築し、実践してプログラムの有効性を検証することを目的としている。
本研究では、このプログラムによる意識の変化を児童と家族の段階別のコメントから整理して明らかにすることができた。また続柄別の交通機関分担率の変化から児童のみならず保護者の自家用車利用も減少していることを明らかにできた。これらよりプログラムの効果が児童のみならず世帯に波及していると推察され、本プログラムが交通・環境教育のツールとして有効であったといえる。