日本農村医学会雑誌
Online ISSN : 1349-7421
Print ISSN : 0468-2513
ISSN-L : 0468-2513
看護研究報告
転倒転落防止に対する看護師の意識調査
山下 茂子井坂 茂夫田中 美代子藤田 敬子松田 浩子山本 利子市村 小百合中村 早苗秋元 恵子
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 55 巻 5 号 p. 472-479

詳細
抄録

 入院患者の高齢化に伴い,転倒転落事故の防止が看護スタッフにとって重要な課題となってきた。我々の病院では転倒転落防止アセスメントスコアシートを活用し事故防止に向けて積極的な取り組みを行なってきた。その結果看護師の意識に変化が認められたので,意識調査を行なった。
 調査結果の解析から以下のことがわかった。(1)転倒転落アセスメントスコアシートおよび看護計画を作成することで看護師の危険予測に対する意識付けが出来た。(2)患者個々にあった援助を行ない,患者,家族とスタッフが共通した認識を持つことが転倒転落予防に必要である。(3)対策マニュアルを活用することにより転倒転落時の対応が統一できた。(4)事故情報をスタッフが共有することで,再発防止対策が充実された。

著者関連情報
© 2007 一般社団法人 日本農村医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top