2003 年 92 巻 7 号 p. 1344-1352
筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis, ALS)を含めた運動ニューロン疾患(motor neuron disease, MND)に関する研究,治療は,ここ十数年の間に家族性ALSにおける遺伝子変異の発見から新たな動物モデル,欧米および本邦でALS治療薬としてriluzoleの承認など,新しい展開がみられている.
臨床で用いられているALS診断基準と診療ガイドラインを紹介し, ALSを含めたMNDの病因・病態の解明ならびに治療薬開発の現状と今後の課題を述べる.