短期間に付加的遺伝子・染色体異常を獲得し，リンパ芽球様形態を呈した多発性骨髄腫の1例

田近 賢二; 奥山 奈美子; 五味 聖二

doi:10.2169/naika.101.3236

今月の症例

短期間に付加的遺伝子・染色体異常を獲得し，リンパ芽球様形態を呈した多発性骨髄腫の1例

田近賢二, 奥山奈美子, 五味聖二

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キーワード: 多発性骨髄腫, p53欠損, リンパ芽球様形態変化

ジャーナルフリー

2012 年 101 巻 11 号 p. 3236-3238

DOI https://doi.org/10.2169/naika.101.3236

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抄録

症例は70歳，女性，IgG-κ型多発性骨髄腫，ISS-IIの患者．lenalidomide，bortezomibなどで治療を行ったが約2年の経過で難治性となった．骨髄腫細胞はこの間に芽球様，リンパ芽球様形態に変化した．また，p53遺伝子欠損，IgH/FGFR3癒合遺伝子の遺伝子獲得，-X，-13を含む複雑な染色体異常も獲得しており，本症例の薬剤耐性，形態変化の原因になったものと考える．

責任著者(Corresponding author)

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