パーソナリティ研究
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原著
日本語版Trait Schadenfreude Scale (J-TSS)作成の試みと信頼性妥当性の検討
加藤 伸弥藤森 和美
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2021 年 30 巻 2 号 p. 70-79

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抄録

本研究の目的は,特性としてのシャーデンフロイデの感じやすさを測定するためのTrait Schadenfreude Scaleの日本語版(J-TSS)を作成し,その信頼性と妥当性を検討することであった。研究1では,原版を作成する際に用いられた54個の予備項目を邦訳したものを日本人の大学生に実施し,301名の回答を分析した。その結果,J-TSSは良性シャーデンフロイデと悪性シャーデンフロイデの2種の因子を持つことが明らかとなり,おおむね充分な信頼性が示された。研究2では,2つのサンプル(183名,184名)の大学生を対象に,J-TSSと他の尺度を用いた調査を実施した。その結果,先行研究とおおむね一致する結果が得られたが,本邦において的確な項目表現を吟味した手続き上の影響により,厳密な妥当性までをも立証することはできなかった。以上により,J-TSSの将来的な可能性が論じられた。

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© 2021 日本パーソナリティ心理学会
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