1993 年 42 巻 1 号 p. T19-T22
高純度Ti中の極微量U及びThを高感度,かつ高精度に分析するため,イオン交換分離とICP-MSを組み合わせる定量法を検討した.試料をテフロン製密閉容器中,9M塩酸により150℃,4時間で分解した後,過酸化水素水を加えた.定量の際,感度低下の原因となるマトリックスのTiを分離するために,Uは9M塩酸の陰イオン交換分離を,Thは1.5M塩酸の陽イオン交換分離を適用した.定量にはICP-MSを用いることで0.1ppbレベルの高純度Ti中のU及びThの定量が可能となった.