日本地域看護学会誌
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看護師課程における地域看護学の必要性に関する看護教員の認識と属性との関連
安藤 陽子小川 克子河原田 まり子
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2018 年 21 巻 2 号 p. 58-64

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抄録

目的:本研究の目的は,看護師課程における地域看護学の必要性に関する看護教員の認識と属性との関連を明らかにすることである.

方法:全国の看護師養成機関である大学・短期大学・専門学校88校に所属する看護教員1,070人を対象に,無記名自記式質問紙調査を実施した.調査項目は,対象者の属性7項目(所属機関,取得資格等),看護師課程における地域看護学に対する認識(地域看護学の必要性,実習の必要性)についてたずねた.看護教員の認識と対象者の属性との関連について,χ2検定を用いて解析し,有意水準5%未満とした.

結果:回収数422人(回収率39.4%)で,有効回答381人(35.6%)を分析した.看護師課程における地域看護学の必要性は272人(71.4%)が「必要である」と回答し,地域看護実習については240人(63.0%)が「必要である」と回答した.いずれの回答も,「保健師資格あり」「大学等に所属している」「保健師課程に携わっている」教員の必要性の認識が有意に高かった.

考察:看護教員の属性により違いはみられるが,看護教員の7割以上が看護師課程における地域看護学の必要性を認識していることが明らかになり,今後,看護師課程に地域看護学を位置づけていくための検討が必要である.

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© 2018 一般社団法人 日本地域看護学会
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