犯罪社会学研究
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高校生のアルバイトは非行を抑止するか
山本 功
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2005 年 30 巻 p. 138-150

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抄録

本稿は,高校生のアルバイトがハーシのいう社会的絆の1つの「巻き込み」として,非行を抑止するのかを検証することを目的とする.そのために,2つの分析を行う.第1の分析として,警察に検挙された高校生439人と一般高校生1,509人を対象に,両者の別を従属変数とし,進学希望,部活動,アルバイトを独立変数としたクロス集計,ならびにそれらを投入したロジスティック回帰分析を行った.第2の分析として,一般高校生における自己申告非行の有無を従属変数とし,同様の分析を行った.警察の検挙という公的記録を用いた分析結果も,自己申告非行を用いた分析結果も同様の結論を導いた.高校生のアルバイトは非行の抑止要因にはなっておらず,それどころかアルバイトをしている高校生は,進学希望と部活動という要因を統制しても,非行を行う確率が高いということが明らかになった.この結果を説明する3つの論理的な可能性を考察した.

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© 2005 日本犯罪社会学会
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