日本教科教育学会誌
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理科教育の構成についての一考察 : 特に化学的視座の成立から
小山 裕
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1979 年 4 巻 3 号 p. 181-188

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抄録

人間は,認識し,適応し,新しい知識・文化を生産して行く。この活動の上に教育は考えられる。教育の内容は文化の内容を素材として取り込む。自然を対象とした文化内容を基に組まれたのが理科である。この理科を大きく分けると物を対象にするものと,生物を対象にするものに別れる。前者の中で物がかさと重さというものを持ち,反応と生成の作用から固有の性質を持っているということをもとに発展して来た文化内容を素材として取り上げると化学が構成される。化学は発展して来ると生物の内容,地学の内容,特にエネルギーを問題にする物理の内容に関係して来る。この動きも考慮しながらカリキュラム構成の方向を検討した。

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© 1979 日本教科教育学会
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