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環境要因とがん:疫学はどこまで明らかにできるのか

Environmental factors and cancer: epidemiologic evidence
林 櫻松,中杤昌弘
Yingsong Lin1)/Masahiro Nakatochi2):Department of Public Health, Aichi Medical University School of Medicine1)/Division of Public Health Informatics, Department of Integrated Health Sciences, Nagoya University Graduate School of Medicine2)(愛知医科大学医学部公衆衛生学/名古屋大学大学院医学系研究科総合保健学専攻実社会情報健康医療学)
10.18958/6619-00001-0000938-00

疫学エビデンスから,がんの発生には遺伝要因より環境要因の占める割合が大きいことは明らかである.がん疫学は,喫煙と肺がんをはじめ,多くの環境要因と各部位がんリスクの関連を明らかにしてきた.一方で,環境曝露要因の測定技術の向上や,弱い関連が得られた場合の因果推論,遺伝要因-環境要因の交互作用の解明といった課題も残っている.関連を超えて因果関係へ近づけるために疫学は,メタ解析の実施,測定法の改善,曝露バイオマーカーの開発,遺伝情報を用いた因果推論の補強などで進化を遂げている.本稿では環境要因とがんについて,最新の疫学知見をもとに概説する.

環境要因,がん,リスク要因,メンデルランダム化

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