2019 年 34 巻 2 号 p. 217-221
〔目的〕人工膝関節全置換術や人工膝関節単顆置換術後6ヵ月時の日本版膝関節症機能評価尺度と術前時身体機能の関係性を明らかにすることとした.〔対象と方法〕対象は,片側のTKAまたはUKAを施行され,JKOMによる評価が可能であった患者67例67膝とした.方法は,患者背景因子,術前時身体機能および術前時歩行・バランス能力と術後6ヵ月時JKOMとの関係性をステップワイズ法による重回帰分析にて検討した.〔結果〕術後6ヵ月時JKOMには術前時のTUG,術側膝関節安静時疼痛,非術側膝関節伸展筋力に有意差があった.〔結語〕TKAまたはUKA術後6ヵ月時のQOLを予測する因子として,術前時のTUGが最も有用であることが示唆された.