理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
研究論文
健常成人と高齢者における足把持機能の比較
村田 伸甲斐 義浩田中 真一溝田 勝彦山崎 先也
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2007 年 22 巻 3 号 p. 341-344

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抄録

本研究の目的は,健常成人男性15名(左右30肢)と地域在住高齢者男性21名(左右42肢)を対象に,足把持力や足把持力の最大値到達時間などを測定し,その測定値を比較することによって足把持機能の加齢による影響について検討することである。その結果,高齢者の足把持力は健常成人の48.3%,最大値到達時間は214.3%であり,握力は71.2%であった。これらの成績から,足把持力や最大値到達時間などの足把持機能は,握力に比べ加齢の影響を受けやすいことが示唆された。また,高齢者の転倒との関連性が指摘されている足把持力のみならず,最大値到達時間を加味した足把持機能が転倒を引き起こす可能性について,科学的に探究する意義と重要性が示唆された。

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© 2007 by the Society of Physical Therapy Science
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