日本看護研究学会雑誌
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新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策が地域在住高齢者の活動および主観的な健康に与えた影響:
北海道の感染第1波における検討
大内 潤子林 裕子松原 三智子宮田 久美子山本 道代市戸 優人真田 博文
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2021 年 44 巻 4 号 p. 4_599-4_609

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抄録

目的:北海道の新型コロナウイルス感染症第1波に対する感染拡大防止策が地域の自立高齢者の活動と主観的な健康に及ぼした影響を検討する。方法:北海道の都市部に住む地域の高齢者を対象に,2019年3月と8月,2020年4月に質問紙を用い収集したデータを比較した。外出頻度とその目的の変化については,2019年3月と2020年4月の調査に参加した119名を対象に検討した。また,2019年3月と8月,2020年4月の3時点における身体的,精神的,社会的健康の各指標の得点を,これらの調査に参加した75名を対象に比較した。結果:2019年と比較し,2020年では文化活動と社会活動を目的とした外出が減少していた。また,2019年8月よりも2020年4月の社会的健康の得点のほうが有意に低下していた。結論:北海道の新型コロナウイルス感染症第1波に対する感染拡大防止策は,地域在住の高齢者の活動と社会的健康に影響を与えていた。

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