理学療法学
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研究論文
Low Frequency Fatigueの評価指標に用いる他動的筋出力の再現性
新渡戸 紗都山田 純生作井 大介成澤 正宏田中 裕子清水 優子河野 裕治
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2010 年 37 巻 3 号 p. 146-152

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抄録

【目的】本研究の目的は,LFF(low frequency fatigue)の評価指標(他動的筋出力)の再現性を検討することである。【方法】健常女子学生13名を対象とした。LFFは一般的には異なる周波数の電気刺激(electrical stimulation,ES)に対する他動的筋出力が指標とされる。本研究におけるLFFの評価指標は,15 Hz,100 HzでのES時の他動的筋出力とした。日内再現性は15 Hz,100 Hzでの刺激を1セットとしたものを5分の間隔をおき2回行い,それぞれの他動的筋出力を比較し,日間再現性は2-3日の間隔をあけ2回行い,同様に他動的筋出力値を比較検討した。【結果】日内再現性のICC1.1は,15Hz: 0.977,100 Hz: 0.985であった。日間再現性のICC1.1は,15 Hz: 0.833,100 Hz: 0.874であった。Bland-Altmanグラフにおいては,100 Hzの日内再現性のみ系統誤差が認められた。【結論】今回の結果から,LFFを評価する指標(他動的筋出力)は日内,日間ともに高い信頼性を得られ,LFFの評価指標としての有用性を確認した。

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© 2010 公益社団法人 日本理学療法士協会
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