国際ビジネス研究
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研究論文
中小企業におけるHRM-FP(Firm Performance)
中国中小企業の実証研究
祁 岩
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2018 年 10 巻 2 号 p. 59-73

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抄録

HRMは従業員のコミットメント、コンピテンシーなどを高め、従業員の成果の向上を助けることになる(Koch & McGrath, 1996)。80年代から多くの研究者はHRMが組織成果に影響を及ぼすと主張してきた(Beer et al., 1984; Fombrun et al., 1984; Guest, 1997 など)。理論形成の進展と統計学の進歩に伴い、90年代からHRMと企業業績(Firm Performance)(以下“HRM-FP”という)の実証研究は多文化、多地域、多産業、多業種において確認されている(e.g. Arthur, 1994; Huselid, 1995; Kaman et al., 2001; MacDuffie, 1995; Ngo et al., 1998; Stavrou and Brewster, 2005; Wright et al., 2005; Youndt et al., 1996; 竹内, 2005など)。しかし、これらの研究は大企業を対象としており、世界の経済発展に必要不可欠となっている中小企業の研究に注目する必要が出てきた。特に、世界経済発展に大きく貢献しているインド、中国などの発展途上国における中小企業の実証研究は非常に意義がある(Kasturi et al., 2006: 178)。

そこで、本研究は中国東北地域遼寧省朝陽市にある393社の製造会社を取り上げ、HRM-FPの分析を行なった。まず、HRM施策/システムはHRM成果やFPに有意な正の影響を与えることを発見した。また、現行のHRM施策/システムは最近3年のHRM成果より今後3年のHRM成果により大きく影響することがわかった。次に、最近3年のHRM成果は今後のFPに有意な正の影響を及ぼすことも発見出来た。最後に、HRM成果はHRM-FPにおいて部分的媒介を果たす効果を検証出来た。

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