交通工学論文集
Online ISSN : 2187-2929
ISSN-L : 2187-2929
特集号B(実務論文)
区画線の剥離率と車線維持支援システムの作動状況との関係を把握するための基礎実験
中川 敏正井坪 慎二石原 雅晃花守 輝明湯浅 克彦
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2024 年 10 巻 1 号 p. B_10-B_19

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抄録

自動運転車は車線維持支援システム(LKAS)を作動して走行するが、区画線がかすれている箇所では車載カメラが区画線を検知できず、LKAS が正常に作動しない場合がある。本研究では、区画線の剥離率と LKAS の作動状況との関係を把握するため、試験走路に剥離した区画線を整備し、複数車種の車両を繰り返し走行させて LKAS の作動状況を記録する実験を行った。その結果、本実験の条件下では、LKAS が作動可能となる区画線の剥離率の上限値は、晴天の場合では 75%程度の車種が多いことを明らかにした。また、LKAS の作動に影響する車両の走行条件として、「時間帯」、「天候」、「走行方向」があり、「昼間」、「晴天」、「昇順方向(区画線の剥離率が大きくなる方向)」の場合に LKAS 作動率が相対的に大きくなる傾向にあることを明らかにした。

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© 2024 一般社団法人 交通工学研究会
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