日本皮膚科学会雑誌
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掌蹠膿疱症のレチノイドによる臨床効果と白血球遊走抑制
麻生 和雄天野 倫子
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1983 年 93 巻 3 号 p. 333-

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抄録

レチノイド(RO・10-9359), lmg/lkg 経口投与により掌蹠膿疱症の膿疱は数日で消失してゆく.レチノイド投与前,投与中,投与後の掌蹠膿疱症の白血球の遊走能, random migration を測定し,膿疱の消失とともに白血球遊走能, random migration は抑制され,レチノイド投与中止により膿疱が再発すると,いずれも上昇することを観察した. in vitro で,白血球をレチノイドで前処理すると,遊走能, random migration ともに低下する.レチノイドのこの作用を白血球に対する(膜)直接作用と考えた.

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© 1983 日本皮膚科学会
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