1964 年 74 巻 12 号 p. 739-
1863年Ernst Leberecht Wagner がPolymyositisの名の下に本症を記載してから百余年,この間に外国では約1500例本邦でも127例の報告があり,それほどまれな疾患ではないが,実地診療上種々の疾患殊に急性エリテマトーデスや進行性鞏皮症と鑑別を要するといわれており,その本態は未だ闡明にされていない.最近著者らはエリテマトーデス様症状を以て発病し種々の治療によりこれを緩解せしめ,6年間にわたつて経過を観察しつつある症例を経験したのでここに報告する.