日本皮膚科学会雑誌
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イトラコナゾールによる爪白癬のパルス療法(第2報)-週1回投与による用量比較-
奥田 長三郎伊藤 雅章
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1999 年 109 巻 8 号 p. 1201-

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抄録

イトラコナゾールによる爪白癬のパルス療法における,より有効な投与法を検討するため,済生会三条病院皮膚科を受診した爪白癬患者90例を無作為に2群に分けた.そして,43例に200mg/日を,47例に300mg/日を,週1回反復投与した.24週後,評価対象症例はそれぞれ17例と21例であった.その時点での「有効率」は,両群とも著効が約30%,有効以上が約55%で, 100 mg/日の連日投与に比してかなり低くなっていた.しかし,部位別に検討すると,有効以上の割合は,両群とも,指爪では100%, 2, 3趾爪では75%以上,1趾爪では約40%であった.無効例を除き,完治するまで最長1年間パルス療法を継続した結果,治癒率は,両群とも,指爪では100%, 2, 3趾爪では約70%で,1趾爪では40%以下であった.指爪に関しては200 mg/日を週に1回内服する方法で十分な効果が期待できるが,趾爪のうち少なくとも1趾爪に対しては週1回投与法の有用性は無いと言える.

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© 1999 日本皮膚科学会
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