Camera DropoutとTrajectory Ensembleによる多カメラ間複数人物追跡

川西 康友
出口 大輔
井手 一郎
村瀬 洋

誌名
電子情報通信学会論文誌 D      No.8    pp.1079-1088
発行日: 2018/08/01
早期公開日: 2018/05/02
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 10.14923/transinfj.2017IUP0010
論文種別: 特集論文 (画像の認識・理解論文特集)
専門分野: 
キーワード: 
Trajectory Ensemble,  Camera Dropout,  人物追跡,  カメラネットワーク,  アンサンブルクラスタリング,  

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あらまし: 
複数カメラにわたる多人数追跡は,通常,対応付けの候補を減らすために複数のカメラの隣接関係をカメラネットワークというグラフ構造で表現し,カメラネットワーク上の隣接カメラ間での人物対応付けにより実現される.しかし,カメラ間の照明環境の違いや撮影した人物の向きの違いによって対応付けを誤ることがあり,このような場合に追跡が途切れることがある.この問題に対し,隣接カメラだけでなく,カメラネットワーク上で離れたカメラ間での人物対応付けをすることが考えられるが,必要以上に対応付け候補が増加してしまい,誤対応の原因となる.本論文では,本来のカメラネットワークからカメラを無作為に削除したカメラネットワークを複数作る(Camera Dropout)ことで,一部のカメラについては離れたカメラまで考慮した対応付けを行い,更に各カメラネットワーク上での追跡結果をアンサンブルクラスタリングの考え方で統合し,最終的な追跡結果を得るTrajectory Ensembleという手法を提案する.実験では,公開データセットから仮想的に生成した複数のデータセット上で評価を行い,既存の追跡手法に加えてTrajectory Ensembleを導入することにより,精度良く追跡ができることを確認した.