量子信号検出理論における3元対称コヒーレント信号の誤り率

戸村 暁人
大崎 正雄

誌名
電子情報通信学会論文誌 A      No.12    pp.288-295
発行日: 2023/12/01
早期公開日: 2023/08/17
Online ISSN: 1881-0195
DOI: 10.14923/transfunj.2023JAP1011
論文種別: 論文
専門分野: 情報理論
キーワード: 
量子信号検出理論,  3元対称コヒーレント信号,  量子ベイズ決定規範,  量子ミニマックス決定規範,  

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あらまし: 
量子信号検出理論において,3元対称コヒーレント信号の誤り率を量子ベイズ,量子ミニマックス決定規範,そしてSRD (Square-Root-Detection)によって求める.そしてそれらを比較することにより,信号光子数が少しでも大きくなるとSRDによる誤り率が量子ベイズ決定規範のそれとほぼ一致することを示す.更に量子ミニマックス決定規範による誤り率は信号光子数が大きくなった場合でも一定の割合で量子ベイズ決定規範のそれよりも大きい値を取ることも明らかにする.更に,その誤り率が大きい原因として三つの信号の生起確率が等確率にはならないことも示す.